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花尊し

花尊し

『障害』を考える

障害者関係のテーマ

自閉児に人権は?

人命は地球より重いなんて思い上がりの極致。 生きる権利を有するはすべての生きもの。
ただし、権利を守るには、智(知恵)と血(犠牲)と力(権力)が必要。
真理子は鉄格子と「外」から鍵の囚人扱い。床に茶碗は犬猫並み。

身体障害者と精神障害者

精神障害者が突然大声を出したり、奇妙な行動を仕出すと、 身体障害者は不安になると言います。
体が自由にならない人にとっては当然のことですが、 悲しいことだと思います。

* 自閉症は 精神障害でも 知的障害でも ありませんが、 身体障害との対比で、
という限定した上での言い方で 使われる場合があります。
自閉症は情緒障害でもありません。

相手(障害者)の立場に立てるか

昔、一人旅で山道を歩いていた時、車に乗せてくれた人がいて、 《旅は道連れ》を楽しんだことがありました。
その人は、片腕の無い人だったのですが、 山道に現れた猿の中に、片腕の無い猿がいるのを見て、
「何や、おまえも手エ無いんか」と寂しそうな顔で言ったのです。
その時、到底、健常者には障害者の気持ちなど 理解できないのだろうな、と感じたものです。
「相手の立場に立って考えろ」とは、よく聞きますが、 それは無理な話で、勝手に想像するだけのことに過ぎない のだと思います。

* ボランティア活動をしているK大生のMさんからメールを戴きました。
他人のつらさまでも理解してしまったら自分もつらすぎて、 力を貸してあげることなど出来ないだろう。
相手のことを全ては分からないからこそ、 相手の役に立つことも出来る・・

障害者と対等に付合えるか

旅館の朝食、生卵。片腕の無い人が、卵を手に取った時、 割ってあげようと手を出した瞬間、
今まで対等の立場だったのに、 健常者と障害者の立場に変わってしまったのです。
親切のつもりが侮辱になってしまうこともある、 と反省したものです。

* いろいろな体験記などを読むと 自分も知らないうちに トゲのある一言を発してたりするな、
と思うことが多々有り、恥ずかしい限りです。
「特別なこと」と思わないと無意識にけっこうひどいことを言ってたりするし、
「特別なこと」と思ってしまうと、かえって余計なことをしてしまいそうだし、 さじ加減が難しいです。。。
(ナラ様より)

病気は個性か

治らない病気は個性と考え、障害は個性であるとすれば、 多様な個性の存在を認めることになると思います。
多様な個性は、元をただせば、多様な遺伝子DNAによるものだと思います。
生命体にとって多様な遺伝子DNAを保有していることが、 生き残りの可能性を高め、種の保存に繋がるのだと思います。
自然の摂理として、同じ重みを持って、多様な個性が必要なのだと思います。

* 障害を個性と考える事は、 為政者にとっては 都合の良い事でしょうが・・
障害が個性だなんて とんでもないって人もいます。

障害者は産児制限すべきか

将来、自閉症などの遺伝子診断で、健常な子供を選択できるようになった時、 人為的な選択の是非が問われることになるでしょう。
(既に現実の問題となっている病気も)
人間による選択の結果が、人類にとってプラスかマイナスか、 誰にも判断出来ないでしょう。
それは、人類が絶滅してしまった時に、初めて解ることです。
多様な遺伝子DNAの保有、様々な可能性の存在を、 自ら否定した結果が、どうなるかは、誰にもわからないと思います。

障害者は隔離すべきか

障害者のための施設を設置しようとしたとき、 地域住民から反対の声・・
福祉に反対はしないが、
建設で自然環境が失われるのは困る、 地域エゴが何故悪い、障害者福祉を錦の御旗にするのなら、 敢えて悪人になる、という。
こういう人にどうやって理解してもらえば良いというのでしょうか?

* Y市A区N町の 精神薄弱者入所更生施設の建設に対して、
地元自治会が「環境保護」を名目にして 反対運動を起こした事が有ります。

障害者と性

北欧先進国(スウェーデン)のレベルには程遠いにしても、
それなりのケアが必要とされ、微妙な問題であり、難しいテーマですが、 前段の課題があまりにも多すぎる現状では、・・
小山内美智子『車椅子で夜明けのコーヒー』(文芸春秋) を読んでみて下さい。

極論!自閉症とノーマライゼーション

書籍の紹介

ノンフィクション men

自閉症克服の記録
山岸裕(本人)、石井哲夫(解説)
三一書房、1988
一家の家庭団欒・・これをぶちこわそうと思いひらめいて、実行した。
・・自己の存在を家族にアピールするためにやった。
・・家族が自分を 受け容れてくれない状況ほど私にとって嫌なことはない。
・・ 家族の嫌がることをすれば、家族が自分に注目してくれると、 そう考えた。

見えない病
チャールズ・ハート、高見安規子訳
晶文社、1992
自閉症の兄と自閉症の息子を持った著者の苦闘
「今夜はぼくがやらなければいけないんだ。 ぼくが兄さんをコーチしなきゃ・・・」

はぐくむ(幼児期編、小学校編)
森正子
ぶどう社、1978、1983
小学校の一年生になって、彼が初めて学校で覚えてきた言葉は、 「キチゲエ」だった。

依頼人ノア
ジョシュ・グリーンフェルド、米谷ふみ子訳
文芸春秋、1989
父が書き、母が訳した日記。『わが子ノア』、『ノアの場所』の続編。
思春期を迎えた自閉症児。
そこらじゅうに糞をしてまわる独立した動物が いるよりも、自分で服を着るロボットのほうがいい。
ノアが家に戻って来ますと、わが家は壊滅いたします。

もう闇のなかにはいたくない
ビルガー・ゼリーン、平野卿子訳
草思社、1999
生身の人間と交流することは苦手でも 機械であるパソコンに対しては 自分をストレートに表現出来る。
堪え性が無く、 しかも 口をきかない人間は、 必死で耐えていて、 心のバランスが保てない・・

* 真偽、真贋、正否 は あなたの責任で判断を! 日木流奈(ヒキルナ)の例も有ることだしね

ノンフィクション women

自閉症だったわたしへ
ドナ・ウィリアムズ、河野万里子訳
新潮社、1993
これはふたつの闘いの物語である。ひとつは、外の世界から身を守ろうとする闘い。
もうひとつは、なんとかそこへ加わろうとする闘い。
その闘いで繰り広げられたシーンのうちから、 自傷の記述を抜き出すと、
わたしはあまりの苦しさ、もどかしさに、とうとう自分で自分を殴り始めた・・
なんとか痛みを抑えようと、わたしは自分で自分を殴ったり・・
・・自分の顔を切りつけたのである。それはわたしの無言の抗議だった。
わたしは自分で自分を傷つけ始めた。・・何でもいいから自分の感覚をよみがえらせたかった。
わたしはなんとかその痛みをまぎらわそうと、壁に体当たりして何度も頭を壁に打ちつけた。
・・もうだめだと思うと、目の前にあった棚に向かって何度も何度も頭を打ちつけた。
・・釘で、自分の腕を繰り返し傷つけていた。

心という名の贈りもの
ドナ・ウィリアムズ、河野万里子訳
新潮社、1996
『自閉症だったわたしへ』の続編

我、自閉症に生まれて
テンプル・グランディン(本人) &マーガレットM.スカリアノ(子供時代を合作)、カニングハム久子訳
学習研究社、1994
純毛の衣類はむき出しの神経突起部分をこするサンド・ ペーパーのようでした。
私は”目で考える”才能を生かし、 畜産関係の設備や機具の設計士(家畜扱い機具デザイナー) として成功しています。
州立大学動物科学部の助教授でもあります。
幼かった頃、私は痛みを招く刺激を少し好んだことを覚えている。
もし子どもが《締めつけ機》の刺激を好きになれたら、 自分自身の指を噛んだりはしないであろう。

* 『レナードの朝』のオリヴァー・サックス医学エッセイ 『火星の人類学者』(早川書房)に
奇妙な患者の一人として グランディンが登場する。

自閉症の才能開発
テンプル・グランディン、カニングハム久子訳
学習研究社、1997
どうして人が愛し合っているかと思えば、次の瞬間、 嫉妬のあまり相手を殺してしまうのか、 私にはどうしても理解できない。
*裕生くんのHPで図子昌一さんも賞賛

自閉症児エリーの記録
クララ・パーク、松岡淑子訳
河出書房新社、1976、改1995
『ひとりぼっちのエリー』を改題。彼女はこの奇妙な遊びに、 すっかり夢中になっている。
彼女は知らん顔・・が、実は ちゃんと見ていたのだ。

わが子よ、声を聞かせて
キャサリン・モーリス(仮名)、河合洋監修、山村宜子訳
NHK出版、1994
『声』・・

ノンフィクション men & women

障害児の異議申し立て
宮崎隆太郎
三一書房、1986
全身全霊の訴えにも、誰も耳を傾ける人がいない。
このもどかしさから、彼はなお一層激しく胸を叩いているのでは・・
自分が話題の中心になっている時には、決して叫んだり、 胸を叩いたりはしない。

ルポルタージュ自閉症 --障害児をもつ母たちの軌跡--
吉川 正義
有斐閣新書、1986
なにが裁かれたのか:ある自閉症児殺しの背景

自閉症児 --ドゥースクロフト校の試み--
イアン・B・アシュトン、浜谷喜美子訳
三一書房、1990
彼らは、自分たちをとりまく恐ろしい世界、『言葉』 という忌まわしいものをしゃべる人間のようなこわい生きもの、
自分たちに出来ないことをしろという人間にたいして、 パニックになるだけで精一杯なのだ。
彼が頭を打ち始めたとき、私は彼をつかまえ、 床におさえこみ、六回頭を打ちつけた。
あれだけ自傷行為をして いるのだから、もうあと数回頭を打ちつけてもたいしたことは なかろうと思ったし、・・

フィクション(コミック)
どんぐりの家
山本おさむ
小学館、1993
可哀相な人たち ?

光とともに・・・~自閉症児を抱えて~
戸部 けいこ
秋田書店、2001
育て方のせいにしないで・・・!

解説書

自閉症児への架橋
安藤春彦、山崎晃資、白橋宏一郎、猪股丈二
医学書院、1983
山崎先生は静療院に勤務されていたことがあり、 序で謝辞を捧げている設楽先生には、真理子が長らくお世話になっていた。

自閉傾向のある子ども
上出弘之、伊藤隆二(編)、 中川四郎、佐々木正美、十亀史郎、内堀照夫、玉井収介、篁一誠(執筆)
福村出版、1981
治療教育講座4

自閉児の保育と教育
平井信義
教育出版、1979
障害を個性という概念でとらえ、個性を尊重する。

自閉症の理解のために
安藤春彦
メディカ出版、1995
小児精神科医の臨床と研究から

自閉症の謎を解き明かす
ウタ・フリス、冨田真紀・清水康夫訳
東京書籍、1991
本当に『自閉症の謎を解き明かす』ことが出来たのか?
・・一人の自閉症児の将来を予測することは、健常児の場合と まったく同じように不確実だ・・
情報を統合する能力の欠陥により、 人間の心の理解が困難となり、
1)対人関係、2)コミュニケーション、3)想像力
が損なわれる。

自閉症とアスペルガー症候群
ウタ・フリス編著、冨田真紀訳
東京書籍、1996
『自閉症の謎を解き明かす』の姉妹編。 フリスによる注釈がついたアスペルガーの古典的論文全文を含む。

自閉症と行動障害(関係障害臨床からの接近)
小林隆児
岩崎学術出版社、2001
悲惨な強度行動障害の治療に挑み成果をあげた実践的理論

自閉症と受容的交流療法
石井哲夫
中央法規出版、1995
人と生まれたからには、人として人生を歩んでほしい。 そしてともに生き、ともに老いたいと思う。

自閉症のTEACCH実践
佐々木正美(編集)
岩崎学術出版社、2002
TEACCHが求める謙虚さについて

さいはての異邦人
カール・デラカート、阿部秀雄訳
風媒社、1981
外界から脳にいたる五つの感覚回路(目、耳、鼻、口、皮膚) に異常が生じ、
この異常を自ら正常化しようとして、 常同行動をするのでは・・

関連図書

ニューヨーク障害児教育事情
カニングハム久子
学習研究社、1995
『そして挑戦の日々』を改訂、改題。
Ⅱ すさまじい天使たち
私はそろそろと手を彼女の頬に下ろしていった。
とたんに、・・ 手首と肘の間が彼女の鋭い歯に、がっぷりくわえこまれていた。
・・ 最初の貫くような痛みが少し弛んだと思ったら、 ダーリーンの口から私の腕が放されていた。
・・その目は傷口にじっと見入っていた。 血が二筋、三筋と流れ始めた。
*裕生くんのHPで図子昌一さんも絶賛

生命(いのち)かがやく日のために
斎藤茂男
共同通信社、1985
人間は本能だけで生きているのではなく、
・・ 障害を持つ人間が人間として生きられる状態を作ることこそ、 他の生き物と違う人間の証(あかし)なのだ。

さようなら施設
オーケ・ヨハンソン(本人口述)、 クリスティーナ・ルンドグレン(筆記)、大滝昌之訳
ぶどう社、1997
私たちが女性の前で裸で入浴することに辱めを感じていたとは、当時、 誰も気づいていなかった。
私たちは幼い子どものように、いや、 あたかも家畜のように扱われていたのである。

よその子
トリイ・ヘイデン、入江真佐子訳
早川書房、1997
『シーラという子』(虐待された少女の物語)、
『タイガーと呼ばれた子』(虐待された少女のその後の物語)に続く第3弾、
《見放された子どもたちの物語》には自閉症の黒人の男の子も登場する。
「見て、見て!あの子服を全部脱いでる!」 ・・ブーは脱衣の魔術師だった。

たんぽぽの仲間たち
山元加津子
三五館、1996
カッコ先生は魔女になって空を飛んで 動物とかとお話しできる魔法を使いたいそうです。
本の中身は HPを見てね!

平気でうそをつく人たち
M・スコット・ペック、森英明訳
草思社、1996
第4章「悲しい人間」
自閉症患者の女性が心理療法カウンセラー(著者)への支払いの小切手のデザインにどれだけ心をくだいたか
を説明したのに対して、著者はただあきれるだけで、 自分に理解出来ない人間に嫌悪感を抱き、
邪悪な人間と決め付けてしまう・・
 
 
 
 
 
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